NHK朝ドラ『マッサン』が面白すぎる!
■もともと大好き、特に今年の3ヶ月切迫入院中は大きな心の支えとなってくれたNHKの朝ドラ。いつも楽しく見ているのだけど、今期の『マッサン』は本当に本当に面白すぎる!
ニッカウヰスキー(ウ「ィ」スキーではないのですよ)の創業者、竹鶴政孝と、スコットランド人の妻リタの物語。
■政孝がスコットランド留学中に出会い、2人が結婚したのが大正9年(1920年)。その後、リタを連れて日本に帰国し、政孝の「日本で初の本物のウィスキーを造る」という強い夢を、困難を乗り越えながら夫婦でかなえる…というストーリー。
いまから100年近く前の超保守的な日本で、金髪青い目の奥さんを外国から迎えるって政孝さんもリタさん本人も、どれだけ大変だったんだろうと。ドラマの中で描かれるそういった「国際文化交流的ドタバタ」も見ている方は楽しく、また「日本のワイン黎明期あるある」も面白い。
■当時は本物のウィスキーどころか、「本物のワイン」ですら日本には一般流通してなかった時代。変に甘みを付けて糖度を上げたワインを「赤ワイン」として売り出してヒットしちゃったり、ワインの瓶の管理がきちんとできず、夏の暑さで店頭で爆発したり…といったお酒にまつわるエピソードもたくさん出てくる。
ちなみにソムリエ試験を受験する人は、こういった日本でのワイン普及における歴史や、ウィスキーの醸造方法も必ず勉強します。ワイン以外のお酒も試験範囲になるので、ウィスキーをはじめリキュール類はひと通り覚えなくてはならないのです。今年ワインスクールに通っている人は、こんな楽しいドラマでストーリー性をもって覚えられてうらやましいなあ。無味乾燥なソムリエ試験の教本を、淡々と頭に詰め込むのはつらかったので…(*_ _)
■それと、ニッカウヰスキーにはもう一つ個人的に思い入れがあります。いまから10年以上前の2000年前後わたしは会社員をしていて、たまたまニッカウヰスキーに関する書籍を作る企画が進行中で、北海道・余市の蒸留所まで取材に行ったのです。蒸留所は札幌から2時間電車を乗り継いで行く空気の澄んだ森の中にあり、日本にいることを忘れるような場所でした。
「作家のC.W.ニコルさんと蒸留所を訪問」という企画で、取材したときは夏だったのだけどニコルさんが「前に真冬にここに来てね、夜中にタクシーで到着したとき目の前にあるのがスコットランドの風景そのもので感激したよ」と言われて、なるほどと思った記憶があり…このドラマを見ていると、自分の20代のことまでいろいろ思い出すのです。
しかし結局いろいろあってその企画はポシャり…ニコルさんを呼びつけ、ロケチームを組んで北海道へ泊まり取材までしたのに書籍はお蔵入りに。バブルだなー(^-^;
こういう本ありました↓昔読んで面白かった。
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