母を見送る。そのとき、家族ができること④(葬儀・完結編)
■母は闘病をがんばり、家族も最大限、できるだけのサポートをしましたが先月半ば、母は亡くなりました。これは母の最後の作品。亡くなる1か月くらい前、私が自宅で開いている料理教室用に、作ってくれました。古流と草月流の華道を若い頃からやっていたそうで、切り花でも鉢植えでも、花に触れているのが大好きな人でした。
■これを作るまではぐったり寝ていたのに、「ああ、陽子ちゃんのお花、やらなくちゃね!」と急に起き上がり、これを活けている間はとても元気でした。あまりにも普通に会話し、普通にしゃきっと座って作業していたので、病気であることを忘れてこの状態、この時間が永遠に続くかと錯覚してしまったほど・・・。
■母の葬儀は、クリスチャンだったので地元の小さな教会で、私たち子供世代ではなく、両親と直接知っている方だけに来ていただきました。牧師さん夫妻は、家族全員普段からよく知っている方で、母の幼少期から亡くなるまでの写真をエントランスホールにたくさん飾ったり、旅行で妹が撮りだめておいた映像を流したり、母愛用のテニスのサンバイザーを展示したり、私たちの好きなように、めいっぱいやらせていただきました。本当に感謝しています。故人の略歴を読み上げて、賛美歌も心に響き、あらためてキリスト教の葬儀のよさを実感した日でした。
■その自由なキリスト教式だからできたというのもありますが、参列者の方の献花(仏式のお焼香のようなもの)の間や、見送りのときなど、結婚式のように私たちが選んだ好きな音楽を流せました。そのBGMはどうしよう、と悩んでいたときに、ふとアマゾンで「葬儀 音楽」と検索して見つけたこのCD、本当によかった!「お弔い・お別れの会BGM集ベスト」(画像をクリックするとサイトに飛びます)
■全曲ネットで試聴できます。母が「おそらく今週いっぱいでは」と判断したときに、葬儀の準備を進める中、これを検索して購入しました。そんな状況だったので、試聴しただけで号泣。2枚組で、クラシックだけの盤と、「見上げてごらん空の星よ」や映画「ニューシネマパラダイス」の挿入歌、「千の風になって」などポップスだけを集めた盤のセットです。ポップス盤の方も、歌詞なしの演奏だけの荘厳な雰囲気で、まさしく母のセレモニーに本当にぴったりでした。しかもアマゾンなので、ネットで頼んだ翌々日、結果的に母の葬儀の前々日にきっちり自宅のポストに届いており、またこの忙しい中でのスピード・利便性に感動したものです。
■以上が、母を見送る際にできたことです。火葬場で、最後に母の棺が送られ焼き場のシャッターが閉まったとき、「ああ、やれることはできた」と実感しました。なんだかまるで、自分がお芝居やショーを舞台で演じ切った最後に幕が下りたような感覚で・・・。親を見送るのは悲しいけれど、自分がそのときに、できるだけのことをやり尽くせればそれでよいのではと。ここまで読んでくださった方に、何か一つでも、お役に立つことがあれば幸いと思います。
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